2018年・北海道東部巨樹探訪旅2

4日目:早朝から林道で苦闘

 (なんでこの人こんな道に来てしまったのか、これからお話しします。※)

 ※まるで「人生の選択を誤った」みたいな書き方ですが、またかよ。
 ※トップのGooglemapの空撮にしても、ブロッコリーをマクロ撮影すればほぼ同じ画像が得られると思います。

 車中泊の朝は早い。
 昨晩は結構しばれました。
 なにぶん北海道、しばれる(北海道なので、わざと言ってる)ということが予測できたので、氷点下性能のある寝袋を導入しております。
 おかげで安眠しましたが、寝袋にかけたアルミシートの結露の多さが寒さを物語っていました。

 まあでも、周囲にも乗り物と二人三脚で旅するテント泊のワイルド野郎が結構おり、気が大きくなってきます。
 こりゃあ本州ではビクビクする必要は全くないね。
 (そんなこと言ってる奴から死ぬんだということはご存知)

 今日は「巨樹・巨木林の会」主催の野外調査(エクスカーション)に参加予定なのですが、10時に阿寒湖温泉に行けば良い。
 起床段階でまだ4時間以上もあり、支度の他は会の人と話す場合を想定してのロール・プレイング・訓練くらいしかやることがないし、そういう生活はフェリーの中で飽き飽きしています。
 復路で探訪しようかと考えていた津別町の巨樹をもう一度見てみると、実は現在地から近いと知りました。
 思い切って前倒しアタックした方がよいのでは?

 で、行ったわけです。
 すぐに舗装が切れる……若干の山登りになるようで、あっという間に色づく木々に囲まれました。

 ウワー綺麗、とか喜んでいたのも束の間、道は狭くなり……というか、道と呼べない何かに変貌していきます。
 分岐点で、「ははは、まさかあっちじゃねえだろ?」って言ったら、そっちだった。悪い方。

 この傍らには注意喚起の看板があり、「ここは林道です、何が起こっても誰も責任は取りません」という冷たいお言葉が書いてあります。
 東北でも何度か目にした文言です。「滝の沢の一本杉(お化け杉)」など。
 ポストみたいなのもあって、進入時はカビたノートに名前を書くようになっているが、フタを開けた途端でかい蜘蛛が飛び出す。
 まあ、記名しますが、何かあってジャフーに助けを求めようにも携帯の電波が心細い。

 行きますか? やめますか?

 で、行ったわけです(再)。
 津別町サイトおよびマップにも「雨の日などはぬかるみます」とありました。
 雨はここ2、3日降ってない気がしますが、それでもこれ。
 腐葉土と粘土質のドロドロのせいで、ズルズルっと滑ります。

 嫌さが極まっている。
 あー、えー、また水たまり……止まっちゃダメになる気がするので、突撃。
 うそ、こんな深いの?

 総合的に考えて四輪駆動が無難という感じの道。路肩が崩落してるところもあった。
 それとも道民はこのくらい平気でファミリーカーで登っていくんだろうか……。

(ドラレコの映像は復路のものをテキトウに並べています。タイムスタンプはあてにしないで下さい。)

「双葉のミズナラ」

 そんなこんなを4キロこなして出会った「双葉のミズナラ」。
 苦労も報われる、素晴らしい巨樹でした。
 ああ、自分は巨樹を見に北海道まで来たんだなあ……そういう達成感が得られました。
 周囲の森林はあくまで静寂かつ美しく、存分にこの出会いを味わいました。

 ああ、来られてほんとに良かった。
 ……車さん、そんな顔しないでよ(そういう風に見える私の心)。

 実際、このミズナラまでで林道は終点です。
 途中で分岐もありますが、ここ30年ほどで発見された巨樹ということなので、ルート開発自体ここまでで止まっているのでしょう。

 さて、とりあえず走破できるとわかったので帰りは気が楽ですが、油断して事故らないように気をつけましょう。
 あの道をまた帰る! 嫌だな!

 ……というような感じで、道の駅「あいおい」に戻ってきました。
 (昨晩は真っ暗でしたが、写真のが廃列車活用のライダーホテル。)

 巨樹巡りをやっていると、四輪駆動で良かったと思う場面が何度もやってきますが……今回加えて言うなら、ラグジュアリイ四駆はダメだなと。
 アレで泥んこに突入しようとは思わんでしょうし、帰って見てみたら、覚えのない小傷がいくつも増えてましたし(涙)。

 ありがとう、今回も君のおかげで行くことができた。ありがとう!
 だけどごめんね、謝っとく。
 指一本触れたくねえ。

(のんびり続きます)

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