福井県での巨樹探訪。深夜の「千足杉」に続き二本目も、予期せぬ出会いでした。
今立群池田町の「須波阿湏疑神社(すわあづきじんじゃ))」のご神木「稲荷の大杉」を訪ねた折、門前の道路を挟んだ土地に樹影を確認。
一目見て「ここにも巨樹が!」と脚を止める存在感を感じました。
神社の解説板には地図とともに「社頭(しゃとう)一里塚」とあり、池田町指定文化財とされています。
江戸幕府が江戸に至る各地主要街道に一里塚を置くように命じたのは慶長6年(1601)のことだそう。
その名の通り一里ごとにあり、距離を計算する役に立っていたのでしょう。
傍らの祠も道祖神のようです。
一里塚には目印の樹が植えられるのが一般的で、エノキやムクが人里の樹と感じるのも一里塚での存在感でしょう。関東にもぽつぽつと名残のエノキが見つかります。
エノキが選ばれるのは、よく育って目立つからで「榎」という漢字も「夏に日影を作ってくれる樹」という意味の和製漢字らしいです。
秋田県湯沢市では、雪深いためかケヤキが選ばれていて、特筆すべき巨樹となって今も残っています。