樹冠が濃く、おのずと樹下に入り込むような格好になる。そしてそこへ入ってしまうと、全体像が視界に入らなくなる。
ジレンマもありつつ、やはりこの極太の主幹(と言っても幹は明らかに1本しかない)に終始釘付けになってしまいます。
解説板によれば、地上1.3mでの幹周囲は……えっ、6.3m?! ウソだろ。それっぽちしかないの?
と、ネットでも資料を漁りましたが、どうしても7m程度の数値しか出てこない。
目の前で体感した感じでは、9〜10mと言われても少しも不思議と思わない。そんな数値、もう何十年も前に計測したきりなんじゃないのか? この巨大な剛腕を除けば、実際それくらいだということなのでしょうか……。
許されるなら是非自分でも計測してみたい。ソワソワしてしまいました。
では、数枚、筋骨隆々とした幹と大枝の姿をお楽しみください。
4件のコメント
to-fu
つい先日ウラスギの巨樹を眺めていて全く同じことを感じました。
えっ?これ6m台のスギじゃないでしょ!と。
頭上の辺りから大きく広がるウラスギに関しては、幹周ってあまりサイズ感の指標にならないのかもしれませんね。遠目にはちょっとした丘にしか見えない石川県の「御仏供杉」ですら、幹周7mくらいですから。
それにしても良いスギです。何だこの外国人レスラーの腕みたいなぶっとい枝は。案内板の脇あたり、写真を見ていてついぶら下がりたくなってしまいました。(実行はしませんけど 笑)元々この辺りが山門だったのでしょうか。きっと当時はかなりの勢力を誇っていたのではないか。色々と妄想が膨らみます。どうしようもないことですが、本当にここがお寺の敷地として残っていたら素晴らしい景観になっていたのでしょうねえ。しかし北陸から東北にかけて、豪雪ゾーンの巨杉のポテンシャルたるや想像を絶しますね。時間とお金さえあったら少しずつ北上を進めてみたいものです。
狛
to-fuさん>
ああ測りたい……。実際にはどのくらいなんでしょう。このスギの場合、計測部分はぐっと引き締まったウェストあたりで、もしかしたら印象とは裏腹に本当に7メートル程度なのかもしれません。
例の洞杉とは違って大きな損傷もなく成長した裏杉ですが、いわば筋トレしすぎのマッチョマンみたいな、やっぱり普通じゃない感じです。
ちょうどほぼ水平、この大枝の上に寝そべってみたいもんですね。
ただただ開山スギだけを目標に来てしまったので、一瞬、えっ、どこに寺が? となってしまいました。
これも世の移り変わり、ただ巨樹だけがずっとこの場に立ち続けている。周囲の移り変わりを見ながら大きくなってきたということですね。
これだけ大きく特徴的な裏杉が、ある意味無造作に路地裏みたいなところにあるというのは、ちょっとばかし居心地が悪いような感じがしました。
環境が厳しくなればなるほど、応えて杉は凄まじく育っていく。
真にそういう個体は我々がたどり着けないような世界に立っているのでしょう。
そうとはわかっても、行けるところまで行ってみたいと思ってしまいますね、これは。
RYO-JI
全体像を見るととても幹周6m台のスギとは思えない程の見事な質量ですね!
技術がもっと発達し、スマホをかざすだけで対象物の重量が解れば面白いのになぁと思いますね。
このスギを仮に数値で評価するならば、重さでしょう。
幹周6mだけど重量は55トンで県下ナンバーワンの重さのスギですとか(笑)。
真横に伸びたぶっとい枝なんかちょっとしたスギの巨樹くらいありそうです。
変な願掛けは他所でやれよなぁと思う一方、こんな存在感あるスギだと願いを叶えてくれそうで願掛けしたくなる気持ちだけはわかります。
現に「叶の大杉」なんていうド直球のスギが我が県には存在しますからね。
クスノキやイチョウなんかは民家に囲まれていてもそれほど気にならず、むしろ地域に溶け込んでいるような気がして嬉しさすら感じますが、
スギは寺社内か山の中にひっそりと佇んでいて欲しい存在です。
あくまで勝手なイメージですが(笑)。
狛
RYO-JIさん>
質量を測れるとしたら、巨樹の評価の仕方としてはとても面白いことになるでしょうね。
未来のツールとして、ものを透過して密度を測れるようになれば、全体計測とともに重さもわかる。
このスギはかなり良いランカーになりそうです。
もちろんそれができるなら計測の過大過小もなく、空洞化も即座に見抜けますね。
そういうツール、早くできませんかねえ(しかし、兵器転用が怖い)。
乳イチョウのように願掛けの伝統があるものも存在しますが、個人個人で始めるのはどうかなと……。
天然記念物だから良かれと思っても触れられないわけですし、そもそもこういった念みたいなものが宿っていそうなのには触りたくないですし……。
天然記念物指定の時にこういうのがおいてあると撤去できず、そのまま天然記念物になってしまうかもしれません。
そういう意味でも、寺社内にあるということにはメリットがありますね。