立派な「地蔵桜縁起」碑があります。
最後の「木目沢さん」で、泣く(涙)。
文中に出てくる木目沢(きめざわ)伝重郎氏は、1960年代に滝桜の周囲の枝垂れ桜の分布について調査を行った方だそうです。
その結果、滝桜を中心とした半径10キロに幹周囲1メートル以上(つまり巨樹の基準を満たす)ベニシダレが400本以上も確認された。
そしてそれは滝桜から離れるほど細くなる傾向もあり、鳥や人が運んだ滝桜の子孫たちであると断定された……。
この「地蔵桜」を見て、現代の我々ですら何となく感じる滝桜との縁のようなものが、木目沢翁の壮大な調査の発端となったとのことです。
現在、滝桜の種子が世界中に求められ、旅立っている。
そしてなお、地蔵桜はじめとする子孫たちと、当の滝桜が、同じ春を満開で彩っている。
その光景を前にし、思いを馳せると、なんとも胸が熱くなってくるというものです。