こちらがその巨樹。樹種はカゴノキです。
株立ちだということはすぐにわかりますが、かなり大きい。
日陰になりがちなため幹が湿ったままで、特有のグロテスクさがあり、気楽に近寄れないような迫力を発しています。
個人的にはこれまでカゴノキの巨樹を見たことがなく、これをきっかけに樹種について調べたのですが、主に関東以西の分布のようです。
特に瀬戸内には普通に見られるとのこと。
「かご」というのは「鹿子」のことで、成長に伴って樹皮がはがれた部分がバンビ模様になるから。
樹のどこかが籠状になるわけでもなく、この樹の何かで籠が作れるわけでもないようですね。
類縁としてはクスノキに近いようで、言われてみれば柔軟さを感じる樹形が似ているかもしれません。
この樹の主幹は見ての通り5メートルを超えるほどの大きさですが、老齢のためかすでにその鹿の子模様はよくわからない。
副幹というかひこばえというか、別の若そうな部分に、鮮やかな模様が見えます。
(公式な大きさとして幹周9.4メートルとあるそうですが、これはサブの幹も合計した数値です)