長くなりましたが、大エノキの登場です。
すぐにでも駆け寄りたくなりますが、落枝が多いらしく、木道は立ち入り禁止。
ごく限られた角度からしか見ることができませんが、なるほど、さすがに大きい。
エノキは関東にも普通に生育する樹で、成長は遅くなく、目印になるため一里塚に植えられていることが多い。
とはいえ、そこまで巨大に育つ樹種ではなくて、幹周囲では6メートルもあればかなり大きい印象です。
ところが、この樹は環境庁によって幹周囲8.7メートルと計測されている。
おそらく樹種別のランキングではダントツのトップでしょう。
エノキとムクノキはたびたび混同されてしまうようで、この樹もずっとムクノキだと思われていたそうです。
ムクであれば幹周囲10メートル以上のものも存在するため、それほど注目されなかったのかもしれません。
2件のコメント
赤根修
素敵な記事をありがとうございます。自分の苗字が「赤根」なものですから、赤根、茜、赤羽、赤羽根、赤畝、赤土、赤埴・・などが近いらしく興味を持って調べ探し 地図を測ってみたりしています。土や植物、朝日 夕焼け 黄昏時の空を思い浮かべています。一,市がつく地名や 赤は明るい、光とも関係ありという方もおられ 赤根は 根っこそのものだったり 土の下で木々や草花を支える見えない「根」と外に見える木々等のセットで 昼間と夜の全部!で切り替わる朝と夕の本のひととき 光でちょこっと挨拶?かのようです。このエノキのお話 哀しくもありがたく読ませていただきました。
狛
赤根さん>
コメントありがとうございます。
地名について詳しく調べていらっしゃるのですね。
確かに、巨樹を巡っていると変わった地名に出会うことも多く、その地名の由来を読み解くことが巨樹の成り立ちについても有力なヒントになります。
尊ばれながらその場所から何百年も動かないモノですから、日本においてスクラップ&ビルドされがちな建築物よりむしろ過去を伝えているようにも感じています。
この「赤羽根」に関しては昔話でしたが、日本の昔話にしては鮮やかな色が取りざたされているところが珍しいようにも感じ、印象的でした。
もしかしたら陰陽道や風水の影響があるんじゃなかろうか……と、個人的には思いました。
なるほど、明るさや、時刻などと絡めて考えるとまた見えてくるものが変わり、この昔話に隠された民俗学ミステリーが解けてきそうですね。
訪問からしばらく経ちましたが、今も無事なのかな……と時折気になってしまう樹のひとつです。