一般的にこの桜(エドヒガン)は、巨石にわずかに開いた裂け目に入った種子が芽生え、育ったものとされている。
このスキマは、正面の最も広い箇所で18センチしかない。
裏側からも観察できますが、割れ目の幅はほぼ同じ……。
それなのに桜はちゃんと根を張って、ここまでの巨樹に育っているわけです(岩の上での幹周は4.6メートルもある)。
この岩に挟まれた箇所の幹は、つまり、世にも珍しい「扁平桜」であるわけですよ。
当初このスキマはこれほどなかったとも言い、今でもごくごくわずかずつサクラが押し広げているとのこと。
現地で満開の見事さとともにその事実を認識すると、思わず「なんてこった……」とため息が漏れました。
4件のコメント
RYO-JI
満開時の美しさだけでなく見どころが多い桜ですね!
怪力娘のぶん投げ話がとてもイイ。
想像して思わず『スゲー』とニヤけてしまいましたよ(笑)。
石割具合や扁平具合をじっくり近くで確かめたいところですが、それは無理としてもドローンであらゆる角度から見てみたいものです。
恐らく人間が10人がかりで押してもビクともしなさそうな巨石をこの桜がジワジワ押し広げているですって?
なんとまぁ・・・樹木の逞しさに改めて驚愕する事実。
さすが石割の元祖?だけあります。
アクセスも良いし、盛岡は美味しいものもあるし、これを見て巨樹に興味を持つ人が増えればいいですねぇ。
まさか盛岡?って例のニューヨークタイムズの件は驚きましたけど(笑)。
狛
RYO-JIさん>
とても人目につくところにある名所ですが、こんな様相なのにわざとらしさがなく、純粋に驚いて楽しめるところが凄いです。
怪力娘の昔話、イイですよね。岩手日報社の本に載ってたんですが、時代的にかぶらないし、脈々と続く庭師の活躍まで一連の物語に仕立ててもいいんじゃないでしょうか。
他の巨樹が羨みそうなほど、何ともエピソード豊かです。
近所に「鬼の手形」の巨石がある神社もあり、太古からこういうのがゴロゴロしてた土地なのだなと感じました。
花の時期のギャップがあるから人間としては心打たれてしまいますが、裏杉の怪物じみた根張りとくそ力まで行かずとも、サクラだってなかなかのものですよね。
巨樹を見る以前から何度か盛岡に来てますが、いつも居心地のよい都市だなと感じます。
ニューヨークタイムズそこまで見てるのか!? と取材力の高さには驚きましたが、質的にはじゅうぶん納得するところ。
ここをステップに、未訪問の岩手北部、青森……うわ遠い……ともかく、盛岡にはまた近々行きたいと思ってます。
to-fu
おお…今度こそ?石割桜だ 笑
改めて見ると凄い光景ですよね、これ。
樹木の成長の柔軟性、そして力強さには本当に驚かされます。
このまま成長を続けると岩の断面を飲み込むような形になるのか、それとも断面がさらに広がっていくのか…
なんて想像しているだけでロマンを感じます。もっと早く巨樹に興味を持てていたら、
東京時代に絶対見に行ってたんですけどねえ。(言い出すとキリがない)
盛岡は徒歩で回りきれるくらいのコンパクトさが魅力ですね。
車も自転車も要らない。ぶらぶら歩きながらのスナップ撮影がとても気持ちいい街だと思います。
私が歩いてからもう10年以上経っているので随分変わってるんでしょうねえ。久々に撮り歩きしてみたいです。
狛
to-fuさん>
各地の「石割○○」の管理者さんが情熱をもって管理されてるのは間違いないのですが、本家というか元祖というか、コチラを認めないわけにはいきませんよね。
厚さ20センチの板状の部分があって、どうして巨樹として生きていけるんでしょうね。
確かにこの先100年後~の姿、台杉のような櫓状?になるのか、岩が大胆に押しのけられて一本桜状態になるのか……
いや、もしかしたら桜自身以外誰も想像できない第三形態があるのかも。
そう考えると、あと50年もすればこの世にいなくなるこの身をちょっとだけ無念に思います。笑
自分もかなり久しぶりの盛岡でしたが、記憶にあるより拡張が進んだように感じました。
それでもゆったりした感じでしたし(岩手に入ると車列速度が途端にゆっくりになるんですよね笑)、桜はきれいに咲いてるし、二、三日ぶらぶらしたかったです。
とくに用事がなくても行きたくなる街ですね。