カリンの樹をまじまじ見たこと自体初めてです。
いや……果たしてカリンを身近に思ったことがどれだけあっただろうか?
カリンは中国原産のナシに近い植物で、拳ほどの実をつけます。実をひとつ置くと良い香りで部屋が満たされるとか。
実はナシよりも石細胞(シャリシャリする細胞)が多くて硬く渋いため生では食べられない。一方で、古くから薬効が知られ、酒や蜂蜜につけて活用される。ぱっと思い浮かぶ「のど飴」がまさにその伝統です。
赤い花を楽しむこともできるし、庭木としては人気があるようです。
しかも、「借りん」ということで、金運の縁起物になるとのオマケつき。さらにカシも植えると、「貸しても借りん」でさらに強力だとか。笑
4件のコメント
to-fu
まさかのカリン!これは凄い!
こちらではカリンの木をわりと公園で見かけるんですよ。で、公園という立地もあってか樹皮がポロポロ崩れてカゴノキのようになっているものが多いので、この美しく捻れた幹を見るととても同じ樹種だとは思えないくらいです。
「くわりんの詩」には笑ってしまいました。これは本当に残念ですね。いや、細かな真偽はともかくとして推定800年も生きてるんだったらもう少し何かあるでしょう!と。恐らく飢饉対策に植えられたのだと思いますが、これだけの老木になってもまだ実を付けるんですかね。この大きさのカリンにあのゴロゴロした特大サイズの実がなっている姿はなかなか見応えがありそうです。
狛
to-fuさん>
僕も、そう言えば昔……と思い当たる木があるんですが、どこか冴えない日影の木みたいな印象でした。
小さい頃、植物図鑑を眺めていて、この大きな実のビジュアルは早々に記憶に叩き込まれたのですが、実物は……みたいな。
なので、この樹のことを知った時には、これは見に行きたいと期待が高まりました。
巨大ではないけど、確かな長寿に裏打ちされた迫力が感じられる幹姿でした。
足下に朽ちた実がごろごろ。庭に植えて香りを楽しんだり、お酒につけてみたり、そういうのも楽しそうですよね。
くわりんの……これって、「碑」と発注したのに、誤植で「詩」になってませんかね。笑
800年という見立てはおそらく寺の創建と同じくしてということだと思います。
イチョウと同じように渡来パラドクスが起きてないと良いですが、カリンの渡来時期はよくわかっていないらしいですね。
だからせめて、と「詩」に期待したくなるんですけどね。笑
RYO-JI
カリン、まさにのど飴をまず連想してしまい、まぁそれはそれでお世話になっていますが、
「貸しても借りん」というエピソードが日本らしくていいなぁと思います。
今からでも植えようかしら(笑)。
珍しい樹種の巨樹巡りも新鮮で刺激を受けそうですね。
サイズや存在感で圧倒してくる巨樹に対峙した時のような興奮はないでしょうけれど、
樹々の多様性を発見できますものね。
大きくならない樹種なのに巨樹の範疇に入るサイズまで育っているからこそその稀少性が際立ちますね。
巨樹の楽しみ方としてはかなり上級者クラスですが、そういうのも見落とすことなく見て回りたいですよ。
狛
RYO-JIさん>
そう、のど飴ですよね、日常との関わりとしては。笑
カシにカリンを植え、その上クロガネモチ(苦労無え金持ち)を植えればパーフェクトですよ。
カリンは実が上を向いてつくので縁起がいいとも書いてありました。
果樹や実がなる樹種は収穫のことも連想できて楽しいですよね。
ぐっと身近な魅力として捉えられるし、材としてではなく、毎年恵に預かれるのがとても良いです。
数を追うと限りないですが、樹種や多様性理解の方向に進むのも深くて意味あることだと思いました。
この先も、変な樹種を探してみましょう……例えば……。