気配がして左を振り向けば、由来となっている小さなお稲荷さんがあります。
正直、前述のバス停なんかはわざとらしくて鼻につく気もするのですが、現地で実際に大杉とお稲荷さんとを見て、周囲の雰囲気を実感してみると、なんとなくこういう愉快なことをしてみたくなる気持ちもわかるように思いました。
古いお稲荷さんが発する暗くて神秘的な空気と、まだ若くてどんどん育つ気を感じさせる巨樹の生気が、程よいコントラストとなっているんですね。
そこが、トトロの映画の中に描かれていた世界観ともマッチしていると見えるのでしょう。
ちょっと怖いけど、実際は悪いもんじゃないんだよ、というような。
確かに、まだ小さかった頃にはこういう陰陽の対比にはとても敏感で、どこででも、何度でも、それを感じたように思います。