本堂へ続く石段の途中、築山状になった庭にずんと植わっている逞しい樹です。
相当に長い年月を経ているはずですが、枝も葉も多く、生命力に満ちあふれています。
葉はマツに似ていますが、先端は尖っていません。
長谷寺によれば、
「この木の根元には、三百年前から地蔵尊が鎮座しており、高野槙の幹に触れることで、二重のご利益が頂けると言われています。」
とのこと。
とてもかっこいい巨樹だなと感じ、コウヤマキという樹種に対しても興味を喚起してくれました。
実際、後年いくつか見て来た顔ぶれはどれも個性的。
何より、「1属1種、コウヤマキ科コウヤマキ属コウヤマキ」という、日本固有種であることが日本人として誇らしい。
庭があったら是非植えてみたい……いや、畏れ多いか。
それでも、植えてみたい樹があるって、いいですよね。