かつては格式あるお寺だったらしいのですが、奥に管理所みたいな平屋が一軒と、いくつかの石塔やお墓があるだけで、本堂はどこにも見当たりません。
なんでも、火災で焼けてしまい、再建されないまま無くなってしまったということです。
2019年の訪問は1月3日でしたが、さすがに初詣の混雑とも無縁です。
去りし日のわびしさを感じつつ、門だけの門をくぐろうとすると、まるで仁王のように左手から巨大な影が覆いかぶさってきます。
それがこの「出島の椎」。
枝張りは横に広く、小さな林のよう、しかし一本の樹です。
一段高くなったところに茂っており、まるでそれ自身がひとつの巨大な仏像のようでもある存在感。
小さなお堂のようなものを抱えるように前にしています。