遠く松島の島影と海が臨め、公園で開催されている「カキ祭」の喧騒が気配として感じられる。
過去と現在が同時に実感できる仙台・松島の歴史らしい光景だと感じます。
さて、巨樹ですが、鱗状にゴツゴツした樹皮といい、ムカデ状の葉のつき方といい、一見すると大きなモミ。
実際ハリモミはモミと同じマツ科なのだそうですが、モミがモミ属なのに対して、ハリモミはトウヒ属とのこと。
「またいとこ」くらいのイメージでしょうか。
モミではない……のは理解できましたが、撮っている限り、
「ただズドンと大きい」というモミ巨樹特有の「クリスマスツリー現象」が発生して困ってしまいます。笑
幹周4メートル、樹高40メートル。ウロなどもないので、近くで見ると大きさを実感できるのですが、それを写真で伝えるのが難しい。
モミ材は柔らかくてよく燃え、棺や卒塔婆に多用される。お寺やお墓の樹として植えられていることが多い。
(消臭効果があるので、かまぼこ板もモミらしいですが)
このハリモミも、モミと同じ意味合いで植えられたものかも。
モミと間違われたのか、特別性を持たせようとあえてハリモミを選んだのか。その答まではたどり着けませんでしたが。
4件のコメント
to-fu
これまた物凄いのに目を付けましたね。ハリモミというのは初耳です。存在すら知りませんでした。
自分が撮影したモミの写真と見比べてみましたが…なるほど、よく分からない 笑
葉っぱの形状もよく似ていますし、巨大な球果以外に見分ける術がなさそうです。
トウヒやモミというとやたら背が高いイメージがありますが、このハリモミも40mとはなかなかですね。
実際に対峙すると幹周の数字以上の迫力が感じられそうです。(往々にしてモミもこのパターン。)
いやあ…これは実際見てみたいです。どれもがイマイチな日本三景の一つ、松島よりずっと良い。
あ、私はカキを食べるために2時間ほど離脱させていただくと思います 笑
狛
to-fuさん>
風景が良いのはわかるけど、何しに行けばいいのかイマイチわからない日本三景。
そこに巨樹を見に行くとは思っていなかったので、宮城の巨樹の本を横目気味に眺めつつハリギリだと思ってました。
ぜんぜん違ったわけですが。(これまた古い本なので、写真が良くないこと……いや、それでもハリギリとは間違えないだろ)
葉がモミより尖っているからハリモミと言われるらしいですが、はっきり言って球果以外では区別できないでしょう。
すぐ横にモミがあって比べられるというシチュはないでしょうし……サワラとヒノキ、ムクとエノキなみに混同しますね。
この樹を撮ってたら、「追手神社のモミ」のことを思い出しましたよ。もちろんあれほど大きくはないですが。
あのモミはすごい。倒れないで元気に立っているでしょうかね……。
カキ祭会場から徒歩10分ほどの立地ですので、どうぞ行ってきてください。
あのものすごい行列を見たら、多分to-fuさんは僕と同じ「よくわからんけどウマいケバブサンド」を手に戻ってくるはず。
途中で売り切れてましたしね、カキ。笑
RYO-JI
いやー、私も初めて知りましたよ、ハリモミ。
モミはしょっちゅう見かけるのでその違いはすぐにでもわかりそうなものですが、
人間の眼や意識というのは案外適当ですねぇ、全然わかりませんもの(笑)。
モミ属とトウヒ属に分かれているのも謎、というかそれならハリモミじゃなくハリトウヒと名付けて欲しいですねぇ。
樹木に限らず生き物の名称も結構いい加減に付けられているのが本当に多いですね。
まぁそれはともかく、樹高が40mもあるだけでスゴイと感じます。
もうその数字を聞くだけで見応えがある巨樹だと判断できますね。
そして巨樹に対し100mmマクロでも挑んでいるのが斬新で驚きました。
やりますね、狛さん!
狛
RY-JIさん>
こちらも初めてで、ここにあるのはハリギリだと思ってました。全然違うって。笑
……鋭い! ハリモミの葉の先端なみに鋭い指摘です。
確かにこれはハリトウヒ。でも、トウヒにしてはハリっぽくないのでしょうかね。
途中までモミと混同されてたなこいつ……と、それを考えると少し同情したくなってきますね。
巨樹としてはインパクトに欠ける存在ですが、北海道のエゾマツなどを思い浮かべても、太さはそこまでなくて樹高は高い。
その辺りにより寒い地方の遺伝子が現れていそうです。
って、エゾマツもマツ属じゃなくてトウヒ属なんですよね。
で、トウヒはエゾマツの変種って……頭が混乱する……
それでは今一度。「ハリモミはモミではなくエゾマツに近縁のトウヒ属です」。
100mmと28-105mmどっちを持って行くか? で、100mmを選びました(それと超広角ズーム)。
いやあ、高い樹に使うと新鮮な視線で観察できて良いですね。笑