神代杉には大きな虚(うろ)があったようで、1742年、中に入ったうっかり旅人が火をたいて失火してしまう(何をやってるんだ!)。
さらに1783年には、浅間山が噴火して熱泥流に飲まれる。
全く災難続きです。この緊急時に住職(龍徳寺は今はなき寺か?)の活躍で、現在の高さでズバッと伐られた……なんだか鬼滅の刃とかみたいな由縁……。
解説板はもうひとつあって、これもまた思わず二度見する内容。
「平成七年に国道拡張工事で現在の位置に移動」、「枯れ幹の中の杉の年輪は216本あった」とのこと。
切り倒さない限り年輪は数えられないでしょうから、二代目杉も切られ、現在の杉は三代目だと思われます。
三代目は、平成七年に植えられた杉にしては大きいので、初代(のガワ)はこの際アタッチメント式に改造されたということなのでしょう。
巨樹の驚異がいかに人の視線を集めるかを実証する興味深い存在だと思いました。
なお、神社の境内には、現役のご神木の役割を担う別の杉もあるので、探してみるのも一興です。