「剣桂」を訪ねた日は雨で、しかもそれが、周囲が森深くなるにつれてどんどん土砂降りへと変わって行きました。
有名な巨樹で、複数の書籍やGooglemapにも掲載されているし、道順で迷うことはないはず。
長い甲子トンネルを抜けた先、ハイキング道や温泉に心惹かれながらしばらく探索、道路で案内板を見つけ、森へ踏み込む。
数十メートル行くと、明らかに他とは雰囲気の違う樹を発見することができる……。
ぬっと現れる黒く揺らぐようなフォルムに、毎回少しばかり緊張します。
距離を詰めるにつれ、周辺の木立と競い合った末に出来上がったものか、非常に独特な樹形が見えてきます。