ああ、なるほど、こうなってるのか……と、合点がいく。
幹は、いわば板状に横に広がっていっています。
そのため、本堂に向かいながら横目で見ると、薄っぺらく見える。
これも初見の印象を小さく見積もってしまう要因になりますね。
しかし……この角度の姿にしても、こんな大きさのイヌマキは初めてです。
上記したように、千葉や茨城の南部では、古い農家の生垣はだいたいイヌマキで作られています。
水気や塩気にも強く、いつでも青々として強風や視線をしっかりと防ぐ。
ぴしっと剪定されたマキの生垣を見ると気分がよくなります。
それだけ利用の歴史があって数も多いというのに、大きなものは少ない。
単独木で扱われることが少なく、御神木のような立場に上ることが少ない樹種だからでしょうか。