・この姥杉は古来から「仙人峠」を越える際の目印だった。
・940年代、藤原秀衡の先祖がこの峠に久那斗神社を建立、その御神木として植えたスギだという。
そこから推定樹齢は900年以上とされている。
・樹高約30メートル、根元周り11.5m、大人7~8人でやっと手が回るほどの太さ。
・かつて、爺杉(じじすぎ)、婆杉(ばばすぎ)という、およそ同じ大きさの杉が道の両側に生えていて、上部がくっついていた。
爺杉の方は枯れ朽ちて姿を消し、婆杉が現在の「姥杉」と呼ばれるに至った。
・姥杉は北上市の天然記念物に指定され、林野庁の「森の巨人たち100選」にも選定された。
5件のコメント
to-fu
まず真っ先に感じたのが、こういう登山ルートを切り拓いてくれた先人は本当に偉大だなあと…
いやあ、これは発見した瞬間の狛さんの興奮が伝わってきますよ。到達までの苦労こそが最高のスパイスですね。
そして発見した瞬間が感動のピークにならないだけの迫力よ。
樹皮の黒ずんだ感じがまさに黒煙のススを被った煙突のようだと感じました。
東北に行く機会があったとして、予定を半日潰してこのスギを見に行けるか。
遠方に住む人間にとって究極の選択ですが、見に行っても確実に後悔しないであろう一本ですね。
いや、たまにしか行けないからこそ率先してアクセス困難な巨樹を見ておくべきなのかも。
この大杉を見ていたら唐突にバケモノ系の大杉を眺めたくなってしまいました。
来月は久しぶりに高井の千本杉と八ツ房杉にでも行ってみようかな。
狛
to-fuさん>
まさに北方の王者だった藤原秀衡の圧倒的存在感は今も岩手界隈で伺えますが、道は使い続けられてこそ残るものですよね。
一度埋もれてしまうと再び見出すのは難しいはずで、姥杉はそのためにも一役買ってくれていると言えそうです。
もちろんこの物凄いスギを知り、「見たい!」一心で頑張って進んだわけですが、この手の達成感の高さに慣れてしまうと、町場の探訪じゃ簡単すぎて物足りなくなってしまいそうです。
石徹白やつるぎ町にも同じことが言えそうですが、巨樹のでっかさだけじゃ満足できない危険なヤツになりそうですよね。笑
確かに、遠方からおいでの日数に限りある方に勧めるかどうか、現地民として責任重大。
ホントは山形の「松保の大杉」も是非! ですが、そんなことやってたら1日1本ずつしか行けないことになってしまう……。
でも、to-fuさんに導いてもらった台杉群生地の捜索、あれが以後、やる/やらない、できる/できないのベンチマークになってくれた気がしています。
こちらではスギばっかり連続してるので、たまにクスを訪ねられたらいいんですけどね。
ああでも、「高井の千本杉」に「八ツ房杉」……超広角持ってもう一度挑んでみたいです。
RYO-JI
さすが森の巨人たち100選、間違いない一本ですね!
到達難易度が高いからこそ感動が大きい・・・というのもありますが、
逆に期待度が高くなるので見る目のハードルが上がる・・・とも言える巨樹探訪ですが、
このスギはその両方ともがプラスに働いていますね。
峠越えの途中にこのスギを見た先人達はどういう思いだったんでしょうね。
ましてや爺婆の対で存在していた状態だとさぞかし圧巻だったことかと。
現代においても山の中で一人このスギの前に立つと、ゾクゾクするような怖さに襲われそうです。
狛
RYO-JIさん>
もれなくそこそこの探訪ハードルも提供してくれる森の巨人100選であります。笑
苦労させるんだから凄いのが出てくるんでしょうね? それゆえの100選ですよね? 的不安は付きまといますよね。
どこまでこの選を信用できるか……これは一歩を踏み出すにあたって大切な要素です。
い、勢いで踏み込むのが大事ですねっ!
そうですよね、当時この峠をライフラインにしていた人たちと、今巨樹を見に行く我々とは、別のものを見ているんですよね。
対をなすスギは見ていても、ここまで巨樹化した姿は見ていないわけで……きっとこれはこれで腰を抜かすんじゃないでしょうか。
我々より、むしろ過去の人が驚いたり。彼らと一緒にこの姥杉を眺めたら面白いだろうなあ。
時は過去からずっと、脈々と続いているのだなと、当たり前のことに気付かせてくれます。
yoji.koyama
この巨木は気になっていたので道中までありがたいです。
東北は、狛さんの情報がわかりやすく参考になります。
がっつり見させていただきます。