根幹はどの角度で見てもほぼ一本幹と呼べるレベルで融合しています。
幹周11メートル強あるも、複数の幹そろってかなりの樹高で、全体図的に見る/撮ると細身な印象。
集団内の優劣があるかのように、それぞれの幹の太さや樹勢は異なっています。
天然杉とのことですが、荒ぶる野生の裏杉感は全く感じない。
気候の差とともに、更新ではなく種子の生まれであるとか、そもそも血統が異なるのだと語っているかのようです。
こうして広葉樹が多い森の中にスギ巨樹が直立していること自体、見慣れない気がしますが、元来ブナとスギとは入り混じって森を作っていたそうです。
そこに人の手が入り、この八本杉だけが残されたということでしょう。
4件のコメント
RYO-JI
合体スギと聞くと一本スギよりはやっぱりちょっと・・・的な考えが頭に浮かびますが、
ここまでしっかり癒着しているとしっかりボリュームも感じるし一本杉に見劣りすることはありませんね。
むしろ複数のスギが見事に癒着しているという自然の力に魅了されます。
できることなら癒着していく様をタイムラプスで見たい(笑)。
雪深い地域かと思うのですが、それぞれがスラリと高く伸びたスギというのもやや意外です。
雪景色の中にそびえる姿もカッコイイんじゃないかと。
ソワソワして長居する気になれなかったのは、タタリ伝説のせいかクマのせいか・・・。
どっちもありそうですね。
狛
RYO-JIさん>
この八本杉を見ると、同じ天然杉でも、北陸の裏杉とは明らかに違う一生を送るもんなんだなあと唸ってしまいます。
実際、秋田杉には他にも直線的な山中の巨樹があるようですし、奥深いですね。
合体杉、「やりすぎ感」がある個体が多くて個人的には好きです。「高井の千本杉」は痺れましたね。あれこそ超広角欲しい。笑
単幹の巨樹とどう比較するかと同時、合体樹である点が歴史や地域の中でどう解釈されてきたかも見どころですね。
そう、現代感覚だと映像記録を欲してしまいますが、巨樹の成長成立こそまさに映像化困難な題材の筆頭。
膨大な要素が関係してるでしょうし、反面、歴史があると言っても記録はほとんどないし……。
今後AIが発言権を持つようになるでしょうが、シミュレーションによって樹齢や天然記念物の金看板がひっくり返ったりするのかどうか。
もちろん、我々が踏み込めない季節の映像や写真も、マシンがいっぱい撮ってくるようになるでしょう。
我々も、そういうカメラを操る時期がくるのかも??
to-fu
冒頭の写真で岐阜県のあいつを思い出しましたが、全く別物の良スギでした。
国天にふさわしいのはこっちじゃねえのかと…止めておきましょう。
この手の合体樹って所謂井戸杉のように人の手で意図的に植えられたものだとばかり思い込んでいたのですが、
自然発生的なパターンもあるんですねえ。スラっと直立したシンプルにぶっといスギは清潔さ、神聖さが
感じられて好きです。日本中で御神木として祀られているのもよく分かる。
どことなく京都の「大悲山の三本杉」に似ているような。三本杉も雪景色に非常に映える立ち姿でした。
しかしここは…写真からもクマの気配が伝わってきました。
本気でヤバいところは空気が違いますよね。捕獲用のかごが設置してあったりすると警戒度がMAXになります。
まあウサイン・ボルト並みのスピードで山道を疾走する奴らに対策も何もあったものではありませんけど。
今後も出会わないことを願うばかりです。
狛
to-fuさん>
諸事情からむ「〇本杉」界隈ですよね。
外見的にも似てくるし、どこまで個別の印象を纏えるかの勝負になる。
この「法内の八本杉」にはそう、自分も「大悲山の三本杉」を彷彿としました。
立ち姿がキリッとして緊張感があって、そりゃあ製炭会社の人もびびってしまうでしょう。
傍らに神社がなく、一面森林なのに、ここまで御神木的なのがなんとも神秘的でした。
天然に芽生えたものかどうかは、とはいえ半々かなと思っています。
秋田杉は間違いない! と推せるまでには「きみまち杉」など、じっくり見て回ってからにしたいなと。
秋田、森の中にヤツの気配濃いんだもん……。
妙にソワソワが止まらない時があり、やっぱり近くにいたんじゃ? と後から悪寒が走る瞬間がありますよねえ……。
捕獲用カゴ設置はヤバい! それ見ちゃったら振り出しに戻るかどうかのターンに跳びますね。
気配を察するほど経験値が上がってきたのか、慣れて越えねばならぬハードルがあるのか。
ナメてかからず、ビビりの心を持ち続ける。ダメそうなら帰るんだ!