巨樹たち

岩手県雫石町「 山祗神社の姥杉」

雫石町第2位の大杉

 雫石町「多賀神社の姥木」を訪ね、時間はすでに午後でしたが、欲張ってもう一ヵ所。
 20分ほど南下し、山間の南畑地区へ来ました。

 下り坂の途中で見落としそうになりつつ(引き返した)、山祗(やまずみ)神社の鳥居を発見。

 上述の多賀神社でもかなり太い拝殿の柱に目を奪われましたが、こちらの木製鳥居も大きい。
 無塗装の丸木丸ごと使用の野趣に、いかにも林業盛んな土地柄を感じます。

 「 山祗神社の姥杉」。
 雫石町指定の天然記念物で、自治体サイトによれば、平成6年調査時に幹周6.1メートル、高さ約36メートル。
 前述「多賀神社の姥木」についても同様にデータが付されているので、一斉調査してまとめられたものと思います。
 当然ながら実際見た感じとしても違和感はありません。

 スッと姿勢のよい表杉で、樹勢も良いと思います。
 この岩手県中部の探訪は、健やかなスギのご神木にいくつも出会う旅でした。

 これさえあれば十分。とも言えますが、自治体サイト以外に資料が見当たりません。
 しかし、その中にきちんと歴史についての言及もあり、並べてみると以下になるようです。

天文年間(1532~1554)頃
南部氏が滴石を攻撃した時、和賀氏の密使が滴石氏と協議するため大村まで来て急死し、お供の惣蔵が主人の遺骸と持ち物の仏像とも、畑に埋めて引き返した。
 ↓
文禄(1592~1595)頃
農夫七助が畑を耕していたところ仏像を発見し、自宅に持ち帰り拝んでいた。
 ↓
寛永年間(1624~1643)頃
訪れた山伏がその仏像を見て、村の鎮守として奉ることを勧め、村人たちが山祗社として祀った。

 推理するなら、1600年代に村の鎮守・山祗社を建立するにあたって、すでに巨樹だったこのスギのそばを敷地として選んだ……という流れに思います。
 姥杉「樹齢1400年」と書かれているのも、「400年前には神木認定=神木といえば千年杉=樹齢1400年」という足し算ではないでしょうか。
 簡単には立証できないのが巨樹の樹齢ですが、1400年生きたにしてはさすがに若々しいように感じました。

「 山祗神社の姥杉」
 岩手県岩手郡雫石町南畑第12地割5−3
 推定樹齢:1400年
 樹種:スギ
 樹高:36メートル
 幹周:6.1メートル

 町指定天然記念物
 訪問:2026.4

探訪メモ:
 駐車事情がシビアだったので、近くの「大村伝承館」のスペースをしばし拝借しました。
 広く、自販機もあったのでしばらく休憩して200キロ帰りました。

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