巨樹たち

岩手県雫石町「七ツ田の弘法桜」

岩手山の残雪を背景に

 遅い春と一本桜の見事さに心打たれ、今年も岩手へ花見に来てしまいました。
 花巻、盛岡ときて、今年はもう少し北の雫石町。残雪の岩手山を遠くに望みつつ、のどかな景色が続きます。
 どうやらこの先、人通りは少なくなる一方らしいぞ……と感じ始めた矢先、賑やかな一角が目に飛び込んできました。

 想像とだいぶ違っていて驚きましたが(相変わらずリサーチしないで来ている)、品ぞろえのよい園芸店(「花工房らら倶楽部」)を中心として、レストランやアイスクリーム店なども。休日遊びに来るのにうってつけのスポットになっていました。
 目的と定めた一本桜の巨樹は、ほぼこの敷地内といっていい一角にある。いわば二度びっくりでした。
 おかげで広い駐車場もあるし、休憩やショッピングも交えて楽しめました。

 「七ツ田の弘法桜」(解説板名称は「長山街道の弘法桜」)。
 「諸国行脚中の弘法大師が挿した杖が巨樹になった」という、お大師さん十八番の伝承が付随し、おそらくそこから推定樹齢800年とされています。

 根元1メートル弱くらいの高さから大きく二股に分かれており、雫石町のサイトによれば、目通り周囲は500センチ。  
 この部分に注目すれば、巨樹目線での迫力も十分あると言えます。
 800年はどうかわかりませんが、長命なエドヒガンの一本桜の中でもかなりの古株なのは間違いなさそう。
 高速道路で今年も健在を確認した奥州市「北館桜」「梁川のエドヒガン」などと並ぶ一樹として記憶に残りました。

 幹にはかなり大規模な折損跡があり、根本にも1999年の外科手術のものとみられる充填物があるものの、現在の樹勢としては心配を抱かせないくらい良いと感じました。

 4月半ばの訪問時、岩手山から吹き下ろす風は冷たく、弘法桜の咲きとしてもまだ余力を感じます。
 GWくらいまでは楽しませてくれそうです。

「七ツ田の弘法桜」
 岩手県岩手郡雫石町長山七ツ田
 推定樹齢:800年
 樹種:エドヒガン
 樹高:17メートル
 幹周:5メートル

 町指定天然記念物
 訪問:2026.4.19

探訪メモ:
 施設併設の広い駐車場があります。
 カメラを構える方も多く、車道にはみ出さないように気をつけましょう。
 この先にある「松ぼっくり」のアイスクリームがまた絶品なんですよ。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA