その田中稲荷神社への到達には、ちょっと知っておくべき点が。
Google mapを見ていただけると想像できると思いますが、住宅地の真ん中にあり、明確な道がありません。
一見どこからでも行けそうな距離に見えて、よそのお宅の庭先を歩くわけにはいかず……と、ちょっと困ってしまいました。
一応の「参道」と呼べる道はどこなのか? ……写真をご覧ください。
まず「大道寺入口」交差点の信号が目印になりますが、ここで舗装された道を辿ってはいけません。
写真、心細い「↓道」こそが神社へ通じる道で、数十メートル辿っていくと、夕方以降にはくぐりたくない鳥居群が現れる。神社はこの奥です。
街中の巨樹とあって、アクセスには細かな気遣いも必要ですが、相対するのはかなり面白い体験だったと言う他ありません。
こういう隠れた個性派巨樹の探訪、何とも痛快でやめられません。
4件のコメント
to-fu
おおお、これまた凄いのを見つけましたね。
自分だったら到達できずに諦めていたかも、と思ったり。
(でもムキになって意地でも辿り着いているような気もする。)
何だろう。ただデカい。そんな巨樹も勿論凄いんですが、このヒノキのようについつい彼らの長い人生やその土地の歴史について想像してしまう、そういうタイプの巨樹と出会えると来て良かったなあと強く感じますね。この一見不可思議な形状もただその瞬間を生き延びようとした選択肢の積み重ねによる結果だと考えると、実に感慨深いものがあります。しかしこの荒々しさ。地図で見る限り地方都市の住宅街ド真ん中のようですが、こちらからすると山奥の巨樹にしか見えないくらいの野性味を感じます。こんなのが街中に現れるあたり東北なんだなあと。ああ…無性に巨樹遠征したくなってきましたよ。流石に今はとても長距離移動なんてできませんが、この前向きな欲求だけは常に忘れないようにしたいものですねえ。ああ羨ましい!
狛
to-fuさん>
遠征したいですねえ。この2、3ヶ月は、本来、1年のうちでも外世界への見聞を広げるための時期だったと思うんですよね。
この先、秋、冬とインドアになりがちな季節が来るにあたって、それをどう感じるか、ちょっと不安でもあります。
道はわからないながら、神社があることは確認できるので、自分も多少強行突破してたどり着いたような感じで……汗
巨樹を撮り終わったあとで周辺を探索し、おそらく正しいであろうこの道を発見しました。
実に痺れるインパクトを叩きつけてくる巨樹ですが、じっくり観察していると、大自然の中にあるわけではないながらも、いろいろあったんだな、あんたも……と樹に向かって語りかけたくなりました。
ヒノキですから、もしかすると植えられた頃は神社修復のための用材としての目論みもあったかもしれません。現在のコンクリートブロック製になる前に、切るのではなくて、御神木は保護しようという思考の興りがあったと思うのですよね。
この畑の横にはソーラーパネルが並んでいたりするんですが、それはそれ、これはこれで、古くかつユニークなこの風景が残っていってほしいものだと思いました。
RYO-JI
神社へのアプローチが凄いですね。
巨樹への強い思い入れがないと辿り着けそうにありません(笑)。
そしてそれだけにとどまらず、ヒノキ周辺環境が撮影には不向きなんだなぁと思いました。
にも関わらず絵で表現までしていただいて・・・ありがとうございます、わかり易くていいですね!
同じヒノキでも葛籠のヒノキとは似ても似つかない樹形で、生物の多様性を実感できました。
根上がりの巨樹は私にとってとてもタイムリーでしたが、これまた驚かされました。
まったくタイプの違う根上がりで、タカアシガニ、もしくは想像上の未知の生物みたいな感じです。
急斜面、大人が入れそうなほどの根元の空間を思うと、豪雨被害が懸念されます。
嫌な想像をしたくないですが、それが起こりえるのが自然ですからねぇ。
狛
RYO-JIさん>
そうですね、この先にあるモノを実感していないと、まず町外の人間が踏み込んでいく場所ではないでしょうね。
超広角での撮影はデフォルメが働いてしまいますが、この樹の場合、20ミリ以下が使えないと全体像を入れることがほぼ不可能です。
根ばかりに目が行ってしまうところ、じっくり見ると他にも特徴があったので、なんとかお伝えしたいなと。
そう思わせてくれる巨樹でした。
そういえば、「葛籠のヒノキ」も傾斜地にあって、根に特徴があったのを思い出しました。
ネットがあって撮れなかったんですよね……。だからイマイチ記憶にも残りづらかったわけですが。
あのエノキは触手タイプでしたが、こちらは甲殻タイプですね。
豪雨災害が多地方を蹂躙するようになってしまうと、本当、残るのはジャングルにいるような樹種ばかりになってしまいそうです。